あるところある場所に、その不思議な館がありました。行けばなんでも望みがかなうといわれるその館は、いつしか人々から「青いぬの家」と呼ばれておりました。…


タイトルロゴ、決定。いつもの愛しい助手様よりいただきました。

10 11 12 帰りたい

 


さて、青いぬの家にむかって足を進める一人の青年の姿がありました。髪は白くて顔は黒。シロクロ・バーコードさんではなくてシグルド・ハーコートさんです。 シグルド「パクリネタしないとならないほどシドウユヤはネタ切れなのか」 そんなことをつぶやきつつ、彼は青いぬの家を目指していました。
青いぬの家の扉をノックすると、声がかえってきました。噂は本当なのだろうか、とシグルドは思い、こう言ってみました。シグルド「なんでも願がかなうというのは、本当か?」 中からはこう答えが返ってきました。「ええかないます。――ただではありませんが」 シグルド「いくらでも払おう」 シグルドがそういうと、ドアはぎいいと音をたてて開きました。
伏せ目がちの黒髪の冥土が、無言で屋敷の奥を指差しました。ひらひらのエプロンに黒いワンピースドレス姿です。シグルドは無言で、彼女のあとをついてゆきました。奥の部屋は広い居間で、暖炉の燃えさかるすぐそばに、一匹の青い犬がいました。「望みはなんだ? 金か、名誉か、それとも女か?」
シグルド「願いというのは……私のことではないのだ。とある人の、昔ずいぶんひどい扱いを受けて体に残ってしまった傷を消してほしい」 犬「それは、おまえの弟だな?」 シグルド「な、なぜそれを!」 犬「対価を払うのだな?」 シグルド「ああ、この願いがかなうなら何でもしよう!」
がっしりと肩をつかまれたのはその時です。なにかと思うと、冥土がシグルドの肩をつかんでいたのです。にたりと笑う口元と、ぎらりと暖炉の明かりを受けて反射する眼鏡が見えました。 冥土「……言いましたね?」 シグルド「エ?」
次の瞬間、シグルドは床に倒れこんでいました。その体をまたぐのは冥土です。冥土「なんでも願いがかなうって噂を流しておけばくるわくるわバカどもが……」 シグルド「そ、そ、その声……」 冥土「まぁ一号があなたというのはかわりばえがなくってつまんないですがねぇ」 シグルド「ヒ、ヒ、」 冥土「どうしたんですか? シグルド。腹話術練習したんですよ。うまいでしょう」 シグルド「ヒュウガーーーーー!!」 冥土「いただきマース

 

 

 

「ここがなんでも願いがかなうっていう青いぬの家か」そういいながら、青いぬの家の前に立っていたのはジェサイア・ブラックさんです。「ま、うさんくせぇが入ってみるか……」
ジェサイアはずかずかとノックもせずに青いぬの家に入っていきました。戸口に入って直進すると、そこには暖炉の前に座る青い犬の姿が見えました。「望みはな…」 犬があわてて言いかけたときです。ジェサイアの視界に入ったのはガーターベルトを止めようとしていた冥土でした。
ジェサイア「……」 冥土「……」 ジェサイア「なんでえ、ヒュウガ。やらせてくれるのか」 冥土「セ。先輩!! イヤー!
三十分後、高いびきをかいて眠るジェサイアのそばに冥土が座っていました。 冥土「……このコンテンツは全人類(略)のはず……こんな事では……」
そしてやおら立ち上がると冥土、にたりと笑いました。 冥土「全人類やっちゃうんですよ先輩。」 おねがいも聞いてもらえずジェサイアが食べられたのは十分後のことでした

 

 

 

(インタヴュー)

――こんにちは。早速ですが、どうしてそのような格好をなさっているんでしょうか?

冥土「いいでしょう」

――そうではなくて。

冥土「浪漫です」

――具体的にお願いしたいんですが。

冥土「具体的に、ですか? そうですね、こう一見『あっ食べさせてくれるのかな?』 と期待を抱かせておいて逆に食われるっていうそのあたりの逆転と倒錯の浪漫ですかね」

――あっ、そうなんですか。……。えーと、なにかご意見はありますか?

冥土「はじめっからそういう今にも終わりそうな質問はどうかと思いますよ」

――えーとじゃあ、本当に全人類コマスんですか?

冥土「是非」

――愚問でした。スイマッセン。児童ポルノ法はどう思われますか?

冥土「後ろは法律上は性交渉になりません」

――青いぬの家のあたりの国の法律ですか。

冥土「言い出したのあなたですよ」

――えーとなにかご意見はありますか?

冥土「……。そうですね、第二回目でもう私が食われてるって言うのは展開的にどうかと思うんですが。あと、もう少しこのかわいい冥土ドレスの描写を入れてもらいたいですね」

――本当に青いぬの家で願いはかなうんですか?

冥土「かなう願いならかないます」

――詐欺商法についてどう思われますか?

冥土「……。フェイがサラ金で大変なので大変に憎いです」

――ありがとうございました〜(インタヴュー、了)

 

 

今日も青いぬの家を目指して進むアホウが一人。無表情にざっざと足音も高く丘を上っていくのはカーラン・ラムサスさん(年齢不詳)でした。 ラムサス「ここが……なんでも願いの叶うというところか……(どきどき)」 冥土に導かれ、ラムサスさんは家の中に入っていきました。家の奥には大きな青犬が座っています。犬が言いました――「望みはなんだ? 金か、名誉か、それとも女か?」
ラムサスさんは顔を赤くすると、言いました。「幸せになりたい……」 
「無理。」
冥土は大変あっさりと言いました。 ラムサス「エッ……」 冥土「無理無理。」 ラムサス「えっ…… ヒ、ヒュウガ……?」 冥土「ハイハイ無理ってことでこれ以上の話合いは無駄ですね。頂きマッス

 

 

 ひとりの男が青いぬの家を目指して歩いていました。どうもだいぶ疲れている人らしく、その歩みは牛のようにゆっくりです。お願いは若返りか回復というところでしょうか? 冥土はその日、機嫌よく窓の外をのぞいていました。窓から見えるその人影は、見覚えのある……そして食べたことのある、カールではありませんか。でも歩みがやたらとゆっくりです。どうしちゃったんでしょう。 冥土「なんか用なのかなー? それともまた性懲りもなく幸せになりたいってお願いとか? アハハ!」 その後冥土はマニキュアを全部塗りなおして鏡の前でひとりファッションショーをしました。そのころようやく、カールがついたようです。 カール?「たれかある」 冥土「はーいはいはい」 カール?「ここが青いぬの家か」 冥土「カールどうしたんですか、また食べられに来たんですかー? まったく、変な倒錯趣味にならないでくださいね、ってあれ、まさか」 陛下「……変な倒錯趣味は、おまえだろう?」 冥土「へへへへへへ陛下!!」 陛下「……」 冥土「……」このとき冥土の頭を駈け巡っていたのは次の一言でした。「マズイヨ」 ここに来たら食べるのが決まりです。そういう企画なんです。まずいのは別に天帝のお味がまずいのではなくて自分の立場がまずいのです。(でっ、でも……一度食べてみたい!) 陛下「ヒュウガ、おまえが不埒な事をしていると聞いて……だいたいそのけったいな格好は……」 そしてもちろん、冥土は自分の欲望に素直だったのでした。 冥土「そうですか陛下、私がいると聞いてわざわざいらっしゃったんですね、食べられに」 陛下「おまえも妻子ある身なのだからもう少し落ち着きを……?」 冥土「満願全席万歳!」

 

 

いつものように、青いぬの家を目指す少年がひとり。人に聞いた彼は、行かないほうがいいと言うのをふりきって、指し示された丘を登っていきます。「ちぇ、こんな遅くなったら夕飯抜きにされるよ……」というより夕飯までに帰れるといいですね。さて、丘を上りきった少年はおどろおどろしい屋敷の様子に少ししりごみをしました。でも……ここでは願いがかなうというのだから。そう思いきり、彼はドアをたたきました。ややあって、中から高い声で返答が。 冥土「どちら様です?」「えっと……シグルド・ハーコートでっス」 冥土「それは偽名ですか?」「ウッ、なんでわかんだよ!!?」 冥土「ここはいかなる願いもかなえる青いぬの家。願いをかなえたいと思うなら、本当の名前をおっしゃってください」「ちぇ……わかったよ。俺はバルトロメイ・ファティマ! アヴェ王国ファティマ王家のれっきとした嫡子だ!」 冥土「そこまで言わなくてもいいんですけどね……よろしいでしょう、扉をおあけください」バルトが戸をあけると、そこには黒い冥土衣装の人が居ました。 冥土「こちらへどうぞ」 バルト「あんたはだれなんだよ」 冥土「ホホホ、ほんの冥土ですわ」 バルト「俺は名乗ったんだぜ、おまえも名乗ったっていいだろ!」 冥土「私に名前はございません……」そう言われて仕方なく、バルトは冥土の後を追いました。奥の部屋には奇怪な青いぬが横たわっています。バルトが入ると青いぬはぎろりとこちらを見ました。 犬「願いはなんだ? 富か名誉か、それとも女か?」 バルト「俺の願いは……一度でいいから見たいものがあるんだ」 犬「なんだ?」 バルト「ジェシーキャノン!」 犬「は?」 バルト「すごいんだってよ。ものすごいんだってよ。バスタオルかけられるってよ。是非! 一度でいいから拝みたいんだッ!! でもビリーがうるさくてよー」 と、不穏な気配を感じたバルトが右をむくと、青筋を立てた冥土が立っています。 バルト「あっ、下品だったか……ナ? わりぃわりぃ」 冥土「……大きいったってねぇ、バスタオルがかけられたってねぇ。やっぱりテクなんですよテク」 バルト「はい?」 冥土「若くん」「なんで俺のあだな……」 冥土「気づかないんならそれでもいいんですけど」 にっこりと笑った冥土の顔を、バルトはようやく見ました。 バルト「あっ……先生。なんだよ、その違和感のない格好」 冥土「大砲よりギア……ヴァンダーカムとの戦いでそれは学びましたね? 若くんには一度私のギア戦を味あわせてあげたいと思っていたんですよ。どうです、ここでバトリングでも」 冥土がスカートをめくるその倒錯……逃げたい、しかし逃げられるはずはないのでした。 冥土「ヘイムダル出航!」

 

 

冥土は退屈していました。というのも、最近は願いをかなえてもらいたいという客が来ないので冥土さんとっても退屈なのでした。いろいろと理由はありますが最大の理由はもちろんこのかわいい冥土ルックをだれにも見せびらかせないからなのでした。 冥土「そろそろエモノ狩りにでも行きますかね」 そう言って腰を上げた冥土は、屋敷の中に人の気配を感じていました。ドアは開きませんでした、ということは侵入者です。冥土は有無を言わさず非常ボタンを押しました。「ギャー!!!!!」 屋敷のどこかから、人のものとは思われない悲鳴が聞こえました。五分後には、冥土の前に侵入者が運ばれてきました。鉢植えから伸びた触手にがんじがらめになって運ばれてきたのはイドでした。 冥土「飛んで火にいる夏の虫」 イド「貴様、離せー!!」 冥土「とりあえず、お約束なのであの犬にむかってお願いしてください」 冥土が指さす先には目つきの悪い青いぬがいて、こういいました。 犬「願いはなんだ? 富か名誉か、それとも女か?」 イド「貴様をぶちころすことだ!」 冥土「ハイ、お約束ひとつ終了。ふたつ目のお約束に入りたいところなんですが、わたし退屈してるんでつきあってください」 そういった冥土は縛りつけたままのイドを相手に三時間ほど冥土ルックのファッションショーを敢行しました。それでももちろんお料理されるのを免れたわけではなく、冥土はその夜すっかり満足して眠りにつきました。

 

 

その日も「今日も楽しくみんなのお願いかなえちゃいましょ♪ るんるんといいながらかわいく着飾った冥土青いぬの間に入ると、既にそこにはお客様が待っていました。冥土「ぎょえっ!」 お客「朝は遅いようだな」 皮肉たっぷりに言いながら、とってもでかい態度で椅子にふんぞり返っているお客様は冥土の上司でしたが冥土はすっとぼけました。冥土「どちらさまデ…?」 カレルレン「私の顔を見忘れたとは言うなよ、ヒュウガ。ずいぶん楽しいことをしているようだな?」 冥土「えっ、閣下もやりたいんですか、冥土コスプレ」 カレルレンは ぶ ち ん と堪忍袋の尾が切れた音をさせて立ち上がりました。 カレルレン「貴様のような変態と一緒にするなっ!」 冥土「じゃあなんでここにいらっしゃったんですー?」 青いぬはといえば、部屋の片隅でブルブルと震えています。この部屋にカレルレンが侵入するのを見てすごすごとひっこんだ様子でした。役立たずめ!と気合の入った眼力でにらむと青いぬは更にソファーの後ろに隠れました。 カレルレン「最近、陛下の具合がめっきり悪い。貴様、なにをしたんだ! このままでは陛下の健康を管理しているわたしの責任問題だ!」  冥土「それを知りたいんですね」 カレルレン「さっさと吐け」 冥土「お願い聞いちゃったv」 カレルレン「なにをバカなことを抜かしてるんだ」 冥土「じゃ、教えてあげますね。カレルレン閣下には特別に冥土コスプレセットもつけてあげましょう。いっただっきまーす!」 そういうわけでなにが起きたかカレルレン閣下は身をもって知ったのでしたが、なんとびっくりしたことに彼はこの青いぬの家はじめてお願いをかなえてもらった人になったのでした! こうして青いぬの家にも新しい歴史が刻まれたのでした。

 

 

 

(インタヴュー2)

――ご無沙汰してます。

冥土「白々しい(笑)」

――えーと、ラハン村匿名希望の方からお便りが来ています。「先生、もうやめようよ」

冥土「フェイは私の冥土姿を見てないからそんなこと言うんですよ」

――匿名希望さんなんですが。

冥土「フェイでしょ」

――ハイそうです。

冥土「じゃあ次回犠牲者はフェイということで!」

――もう喰ったじゃないですか。

冥土「あれはイドですから」

――どこらへんが違うんでしょう。

冥土「むしろそれを知りたいです

――じゃあ次回最終回フェイ編ということで……

冥土「待った」

――なんでしょう。

冥土「最終回って言いました? まさか聞き間違いですよね?」

――えーでも、ほかに喰う人もいないし。カレルレンまで喰ったんだからいいじゃないですか。

冥土「まだ全部喰い終えてません! 山ほどいるでしょう

――たとえば? ビリーはベタなのでイヤです。

冥土「たとえば、バンス!

――ば……バンス

冥土「あとは是非メルキオール師なども味わいたいです」

――フケ専でしたが。

冥土「いえ、博愛主義者と言ってください」

――それじゃあ、また次回お会いしましょう!(インタヴュー、了)

冥土「冥土コスプレに対する言及がありませんが!!」

 

 

 

10

相も変らぬ罪人の家じゃなかった青いぬの家。今日も人には語れぬ悩みを抱いた子羊がやって来ます。とも知らないで。それを家から見つめながら冥土、つぶやきます。「シグルドあたりが気をつけろって言いふらすかと思ったのにまだ来るなあ」 でもぜんぜん楽しいから冥土的にはそれでよし。さて、丘を登ってくる犠牲者は明らかにシルエットが人間ではない亜人です。ご機嫌なサウンドに頭を振るのはヘッドフォンぺんぎん(間違い)バンスです。冥土「ラヴリー! ていうか、どこに入れたらいいのかな?」 かわいらしく小首をかしげますが不気味です。お客は青いぬの家の前まで来ると、ドアをノックしました。「あのー」「いらっしゃいまし」 出て行った冥土、いつもの通りにお客を中へと連れ込みました。青いぬもいつもどおり、「願いはなんだ? 富か名誉か、それとも女か?」と言ってます。バンスはなにやら恥ずかしがってなんにも言えないようす。バンス「あのーえとー」そういう間にも冥土、バンスの体・探 索 中どこに入れればいいのか本 気 で 考 え 中。青いぬ「早く言いたまえ」 バンス「マ……マリアちゃんとエッチがしたい!!」 冥土「あっ、こんなところに穴があった! じゃなかった、なに言ってるんですか!! 異種族間えっちなど非常識な!」 あがっていたバンス、ここでようやくいろいろなことに気がついたようです。 冥土「そういう悪い子にはお仕置きしなくちゃなりませんねぇ……」 そういうわけで食べられたバンスですが、果てさて非常識なのはいったいどこのだれでしょうね。

 

 

11

今日も青いぬの家には人の姿が。こうして人がいつまでもやってくるということは、被害者同士の結託はないようです。集団訴訟でもすればいいのに……。さておき、この日のお客様はそもそもお願いをかなえてもらおうなんて思ってはいませんでした。たぶん人間の背丈よりは半分くらいの鞠みたいな物体、もとい賢者のお名前はトーラ・メルキオール。冥土の師匠です。被害者の会は設立されずとも、あの変態をなんとかしなくちゃ三賢者協議はあったのでした。そういうわけで、もっとも説得に適していると思われるメルキオール師がここへいらっしゃったわけですが、そもそも説得しようと思っているあたりが老人の甘さ。青いぬの家の戸をノックして扉が開いたとたん、「ヒュウガ!!!」と怒鳴りつけました。さすがの冥土も驚いた。今日はふりふりレースの冥土衣装のその腕から、ノートがばさりと落ちました。メルキオール「いったいこんなところでなにをしとるんじゃ!」 冥土「メ、メルキオール師までこんなところに……」 驚いたような顔をしているのはふりですよ。実際は飛び上がりたいくらいに喜んでいる冥土ですが、師匠ですし下手に出ます。 メルキオール「まったく嘆かわしい……」 視線を落としたメルキオール師は、床に落ちたノートを見てしまいました。 メルキオール「……こ、これは……!!!」 冥土「ああっ、どうしたらいいんでしょう!! 師匠にわたしの全人類(略)計画を記したノートを見られてしまうだなんて!!」 メルキオール師も一朝一夕の付き合いではありません。冥土が全部承知の上でなんかやってるようだということに気がつきました。 メルキオール「……ヒュウガ殿……」 冥土「このまんまじゃお返しするわけには……」 そう言いながら冥土の目がぎらりと光りました。 冥土「行きませんよねぇ……」 そういうわけで、ご老体に無茶なことをした冥土ですが、その甲斐もあってノートに記されたことは決して口外されなかったようです。果たしてノートに記されていた恐ろしいこととはいったい……!!(おっ、続く!!)

 

 

12

「青いぬの家には決して近寄ってはいけない」……そう言い残してあの変態をなんとかしなくちゃ三賢者協議を脱退した賢者メルキオール。とはいえ、会の残されたメンバー、ガスパール師とバルタザール師もここで引き下がるわけにはいきません。特に冥土があろうことか義理の子孫なガスパール師。ガスパール「なんとしてでも人の道に戻さねば……!」 多分もともとそれてんですけどね。さておき、腕にも自信のあるガスパール師はやる気満々で青いぬの家にむかいました。いえ、もちろん話し合いにです。それが甘いというのはメルキオール氏の教訓ですがメルキオール師はともかく黙秘なので残念ながら教訓は生かされないのでした。鍵の開いている青いぬの家に入ったガスパール師は、エントランスのカウチでなまめかしく足を組んでいる冥土を発見しました。なにやらノートに書付を行っているようです。 ガスパール「ヒュウガどの、」 そのとき、驚いたように(わざと)冥土が立ち上がります。 冥土「ガスパール師! あら、いけない。ノートが落ちちゃった……!!」 ガスパールは既にしてノートの恐ろしいかきこみに釘付けでした。 冥土「返せませんよねえ、このままじゃ……ほんと。お義父様、サービスいたします

 

 

続く、当然。うちの冥土シタン困難で非常にすみません。