ヒュウガの心の原風景は、問われても説明する言葉を持たないなにかだ。それは言葉を凌駕しているだけではなく感覚をも凌駕している。自分の原風景に対する事象の地平線を見つめるたびに、ヒュウガはそれがソラリスのコントロールによるものではないかという疑いを抱いていた。
いままでどれだけの、操られた人々を見てきたか知れない。
軍部でバイオ・セクションに関わっていることもあって、ソラリスに操作されている人々のことは知っている。それに、今は会えなくなってしまった親しい友人は頭の中を「いじられて」いたのでその後遺症もなにもかも、身に染みて知っていた。
だから、この事象の地平線はソラリスに作られたものではないかという疑いが、どうしても拭えないのだ。
実際、下の世界からつれてこられたシグルドと、そもそもこの国で生まれたヒュウガとでは立場が違う。ヒュウガのような立場の人間は、ほとんど記憶に操作は加えられていないはずなのだ。
それでも、言いあらわせない夢を見て目を覚ますと、いつも思う。
(なにか、忘れさせられているんじゃないのかって、)
なんなのだろう。なにかのざわめきが耳を離れない。知っているざわめきであるのにどうしてかはっきりと思い出すことができない。一体なんのざわめきなのだろう?
似たものだけは、思い出すことができる。
――けれど、似ているその景色には音がなかった。音のないざわめきなどあるはずもなく、なのに耳が痛くなるようなその静けさは、死者たちのざわめきが作り出したものだった。
ヒュウガがかつて第三層で奴隷のような身分で、それでも家族と一緒に暮らしていたその日常が、伝染病の蔓延で一夜にして消えてしまったあの日、苦しみながら死んでいった家族や仲間たちの亡骸の真ん中で、ヒュウガは一人で立ち尽くしていた。
その静寂が、死者たちの言葉もないざわめきが、ヒュウガの胸の奥底に巣食う原風景と似ているのだった。
いままでいくつも戦場を見てきたけれど、あれほど悲惨な世界はなかった。それでも、その光景はあくまでも原風景に似ているだけなのだ。
胸の奥底からそのざわめきが響いてくる。ここのところ、それに心を掻き乱される回数が増えていた。精神が不安定になっているようだった。
ジェサイア・ブランシュが神聖国家ソラリスから姿を消して一月になる。上層部は、動揺していた。ジェサイアに代わる人事はいまだ未裁定だ。
シグルドがこの国を離れたときも、ひっかきまわすだけひっかきまわしたなと思っていたのだが、先日のジェサイアがいなくなるときにしでかしたことのほうがよっぽどひっかきまわしたという感がある。だが、上層部が注視しているのは消えるときになにをしたかということではない。
シグルドは、そもそも地上の人間だった。数年の間は人間とも扱われないで辛酸を舐め、ユーゲントに入ってからも苦労は耐えなかった。その彼が、自分がもといた世界に戻りたいと望むことにあまり問題はない。だが、ジェサイアは違った。完全な一等市民として生まれ、ゲブラーの次期総帥にまでなろうとしていた男だった。
この国の支配者層の一人だった男が、この国に反旗を翻したのだ。ほうっておけるはずはなかった。
当然、ジェサイアと懇意だったヒュウガには監視がついた。表立った動きはなかったが、マーキングされていることは確かだった。
ヒュウガも、三等市民出身とはいえ軍ではそれなりの官位を得ている。簡単には投獄できないはずだ。けれど、ジェサイアの下界行きには手を貸していただけに、油断はできなかった。
他のジェサイアに協力した面々に連絡を入れると似たようなもので、おとなしく生活していた。カールだけは、ジェサイアのあとの空席を手に入れるために奔走しているようだったけれど。
それでも、油断はできない。他のメンバーと違って、ヒュウガだけは三等市民出身だ。
軍人という肩書きも、彼らが逆らった護民官にはなんのためらいにもならないかもしれなかった。たぶん、ならないだろう。
静かで、けれど落ち着かない時間が続いていた。
ヒュウガの執務室に数人の士官が訪れたとき、その様子でヒュウガには、来たるべき時が来たということがわかった。
彼らを入室させる前にだれかに連絡を入れたいという思いが、瞬間だけよぎったけれどそれは無理な話だ。おそらく、もうヒュウガの部屋の回線はすべて切断されているはずだった。もうあの縊られるカナリヤみたいな呼び出し音を聞けないのか、そんなことを考える。
二度目のブザーが鳴らされた。
このドアを開けなければ、銃器でもって彼らは侵入してくるのだろう。
そして逃げ出そうにも軍庁舎の奥深くにあるヒュウガの執務室には窓がなく、他に逃げるべき道もない。
ダクトを使うことを考えなかったわけではなかったが、どこかから抜け出したところですぐに捕まるに違いなかった。
ロックをあけると、ヒュウガの後輩にあたる女性士官が先頭となり部屋へと入ってくる。――シグルドの後釜にエレメンツになっていた、あの少女だ。
「なにか、御用ですか?」
士官たちは、落ち着いた様子のヒュウガに戸惑いをあらわさない。ゲブラー士官らしく、実によく訓練されていた。
「ヒュウガ・リクドウ、国家治安法の定めるところにより、あなたの身を拘束します。大人しく従ってください」
その形式的な文句は、ヒュウガも教わったことがある。これが、この国のやり方だ。指先ひとつで支配者の生贄にされるすべての人間がこれを聞かされるのだ。
この国で、人を陥れるのに理由など必要ではなかった。ただ、この言葉だけが必要だった。
(だれがこの決定をしたんだろう、)
ヒュウガはかなり優秀な軍人の一人だ。昨今、地上への干渉を深めているゲブラーにとっては一人でもヒュウガのようにきちんと使える軍人が必要なはずだった。だから、ヒュウガの身柄を拘束することをだれが指示したかによってヒュウガの処遇はかわる。
ゲブラー内部であれば、おそらくジェサイアが起こした騒動について尋問されるだけで済むだろう。あえて、片棒を担いだことを告白させられることもないはずだ。
だが、万が一それが――護民官府のものであるのならば、今の自分はないと思ったほうがいい。どう転んでも、頭の中をいじられるのは免れえないだろう。最終的には死だけが待っている。
ヒュウガは士官たちにむかって、静かに問い返した。
「あなた方の指令もとは、どなたなんです?」
「最高議会ガゼル法院から、直接の指示をいただいています」
しばらく、二の句が告げなかった。
なにかを考えていたのではなく、ただ、本当に頭の中が真っ白になった。
立ち上がったヒュウガに、士官たちは身構える。
この決定を下したのは最高議会ガゼル法院そのものなのだ。言い逃れも、弁明もありえないだろう。
「……な、」
「おとなしく、ともに来ていただけますか?」
その言葉とともに、士官たちが手にしている銃口が持ち上げられた。だが、ヒュウガはさすがにおとなしく従う気にはなれなかった。
彼らのほうへと足を進めたヒュウガに、最後の言葉がかけられた。
「ヒュウガ、無駄なことは止めて」
それでも、従えなかった。ここから庁舎を出るまでに百人を斬ることになったとしても、ありもしなかった罪がそのことで本当の罪になってしまうのだとしても、従うわけにはいかなかった。
……結局、多勢に無勢で捕らえられたヒュウガは、さんざん殴られて連れて行かれた。何人かはヒュウガの剣で命を落したかもしれない――これで完全に、彼もシグルドやジェサイアとお仲間だった。生き残るために、手加減する余裕はなかった。それでも、この様だ。
(僕もこれでお終いか)
二人の仕官に引きずられて、連れて行かれたのは意外にも護民官執務室だった。ガゼル法院の命を受けて、護民官自らが動いたということだった。
「ずいぶん、暴れたようだな」
ボロボロのヒュウガを見て、カレルレンは呟いた。
「死亡二名、負傷四名です」
「もう少しことを穏便に運ぶよう、伝えるべきだったようだな。まぁ、仕方あるまい。
ヒュウガ・リクドウ。本日をもって軍務を解き、後任に渡す」
「どうして、……ジェサイア・ブランシュの件ですか? でも僕は関係な」
「本当にそうなのか? ならなぜ死人を作るほど抵抗した?」
なにも言えなかった。すでに、事態は最悪の方へとむかって転がり出している。
「処置室に連れていけ」
「……!」
カレルレンの一言に、ヒュウガは最後の抵抗を試みた。処置室という言葉は、冷静な彼をしてそうさせる効果があったのだ。
殺されるだけならまだましだ。だが、護民官のソイレントで動物のように気の狂った実験の材料にされて、おかしくなりながら肉の塊になるまで嬲られるのごめんだった。それだったら、今ここで撃ち殺されたほうがずっといい。
ヒュウガは、一瞬の隙をついて、彼を押さえている士官を殴りつけた。油断していたのか、簡単に手をふりほどける。一撃でともに床に沈めて、ヒュウガは目の前に立つカレルレンを見た。
このまま部屋を飛び出るわけにはいかないだろう。一瞬でもいい、この男を黙らせておかなければいけなかった。
けれど、その一瞬の思考が命取りだった。
「……ッ」
護民官の拳は、確実にヒュウガの急所を捕らえていた。息がつまり、天地が反転する。心臓にこれほど血が詰まっていたのかと愕然とするような勢いで、鼓動が跳ね上がった。床に倒れると、動くこともできなかった。ただ、カレルレンの靴先だけが見える。
(護民官が……? まさか、)
「連れていけ」
冷たい声が降る。
「か、閣下、お怪我は」
士官の言葉にカレルレンは一言、返しただけだった。
「ない」
痛めつけられた体に、抗う力はもうなかった。
悔やんでも悔やみきれないのは、常日頃の顔に騙されてカレルレンという男の力量を見誤っていた自分、それがゆえに備えのたりなかった自分のこと。カレルレンがヒュウガをおさえこむほど武術に長けているなど、想像もしていなかった。
――ああ、お終いだ。
ヒュウガは嘆息し、目を、閉じた。……
暗闇の中で、今こそはっきりとヒュウガは聞いていた。ざわめきを。自分の奥底から聞こえてくるその声を。
死ぬか生きるかの瀬戸際でどうして原風景のことなど思い出すのか不思議だった。
お帰り。ざわめきの中から、その声が聞こえる。
お帰りと見知らぬ声がヒュウガに無数に、無限に告げた。そのざわめきはまるで森の木々のざわめきだ。
森とかいうものをヒュウガはきちんと見たことがない。ソラリスにあるわけはなく、作戦で降りた地上では生々しく触れたこともない。ただ知識として知っているのに過ぎない森のざわめきが聞こえる。
鬱蒼とした梢が、葉の一枚一枚が軋り絡み合い鳴いて生まれる森のざわめき。この世にあるはずもない森の声。
お帰り。それはそう言っていた。
首が痛くて目を覚ますと、薄暗い場所にいた。生暖かく、自分の手足が見えるくらいには灯りがある。点灯した小さな灯りがいくつもあり、どこか機械の内部だった。
手足はある。感覚も普通だった。首が痛いのは、眠っていたせいで前に倒れていたかららしい。
(なにがあったんだ、)
わからなかった。それでも、ざわめきは続いている。胸の奥底からわいてくるようなざわめきは何度も何度もヒュウガにお帰りと、そう言う。
『――目が覚めたか』
通信を介した声が聞こえた。護民官だった。
『君のリミッターは解除された。人間の遺伝子に生来から刻みこまれている刻印のことを、我々はリミッターと呼んでいる。それがあるゆえに人間は限界を持つのだ』
「なん、ですか……?」
『ガゼル法院の決定を伝える。処置と前後したがな。君には本日より法院直属機関である守護天使の地位についてもらう』
カレルレンがなにを言っているのかがわからなかった。それよりなにより、ざわめきが邪魔をする。森の木々にからめとられて沈んでいくようなこの感覚。胸苦しいほどの濃密さで、なおかつ、心地よいのだ。
『……聞こえているのか?』
「ここはどこ……ですか?」
『天帝陛下の下賜品の中だ。ギア・バーラーの話くらいは聞いたことがあるだろう?』
「バーラー……」
『まあ、いい。好きなだけそこにいるんだな』
なにもかもがよくわからなかった。ただなにかが今までとは違うことに気がついていて、ぎこちない動作で彼は掌をにぎりしめた。
(なんだろう?)
なんだと、いうんだろう。守護天使? ガゼル法院? ギア・バーラー?
「そうか……殺されなかったんだ、……」
けれどなにかが、前とは違った。
なにかが。言葉には言い表せないなにかだった。
やがて、ヒュウガは守護天使として、地上に降り立った。一番初めにくだされた彼の仕事はイグニスにあるあまり大きくはない街の殲滅であり、それは、彼にしたら本当に一夜で終わるような仕事だった。
それでも何千という人間が死んだ。一夜にして、街の中で路地という路地に死体が横たわり、だれもが沈黙の中でなにかを叫んでいた。累々と続く死者たちが、一様にうるさいほど、静寂のざわめきを。
それは口々にヒュウガにこう言うのだった。
お帰り。
残党が逃げこんだ東の森へとヒュウガは自らのりこんだ。
暗い森に足を踏みこみ、木々のざわめきを聞きながらヒュウガは、そこが、自分の胸の中で鳴り続けてきたざわめきの森だと気がついた。はじめて見たのだけれど、そこがヒュウガの、本当の原風景の場所だった。
ソラリスに操られて思い出すことができなかったのではない。まだ、出会っていないだけだったのだ。……
逃げこんだ人々をいぶりだすために森は火をかけられた。
その街のデータを持ち帰ったヒュウガは、リクドウという家に関する項目を見つけた。そんな予感はしていた。……あの街は、彼の祖父の故郷だったのだ。祖父は地上からソラリスに誘拐され、そこで父が生まれ、そしてヒュウガが生まれた。あの日殺した人間たちの中に、ヒュウガと同じ血を継ぐものがいたに違いない。
だがいまはもう、故郷は存在しなかった。原風景も。ヒュウガ・リクドウという人間を造ってきたルーツというものはことごとく、根こそぎにされたのだ。それでも胸の奥で今はないあの森は、ざわめき続けている。お帰り。そう言っている。
ヒュウガが守護天使になったのはさまざまな駆け引きの結果だということを、しばらくして天帝自身から聞いた。カインはヒュウガのことを哀れんでいたようだった。……その哀れみが、もはやヒュウガには理解できるものではなかったけれど。
つまり、ヒュウガが〈守護天使=覚醒したアニムス〉として選ばれたのはその事実でガゼル法院の目を過ごすための、護民官のひとつの策だったのだ。
アニマの器だとか、バーラーだとかヒュウガにはすべてを理解するだけの情報をまだ与えられていなかった。だからそれがよかったことなのかどうなのか、ヒュウガにはわからなかった。
あのまま軍にいたとしてもあの街の殲滅には関わったかもしれない。いずれは別の方法でアニムスとして覚醒することになったかもしれない。そして、あのギア・バーラーを手に入れたのかもしれない。
時間は巻きもどることはなく、そうなったらどうだったのかというのは考えるのもばかばかしかった。
ただ、本当に自分が一体なんのためにここにいるのかだけは知りたくてカインに問うた。
根のないヒュウガにとって、あれしかすがる場所はなかったのだ。
「『アニマの器』とは一体なんなのですか? ……私のギア・バーラーに宿る、あれは。……」
カインは答えなかった。
「カレルレンが知っている。彼を呼び出しておこう。行くがいい」
「どこに、ですか?」
「ソイレントのエリア00だ」
さすがに、そんなところへ足を踏みいれたことはない。エリア00。カレルレンの研究室の奥にある、おそらく何人も入ることを許されない場所だ。
エリア00の扉は、ヒュウガのIDを入れると開いた。守護天使ならば入れるのか、それとも天帝か護民官がわざわざ今回のために登録してくれたのかはわからないが、わずらわしい言葉をなしに護民官に近づけるのはありがたかった。
カレルレンは部屋の中に一人立っている。
部屋には一体のギアがあった。それがギア・バーラーであることは、ただ見ただけでもわかった。ギア・バーラーには命が宿っているからだ。『アニマの器』という命が。
護民官はバーラーを見つめて立っていた。
なぜ、カインがカレルレンに『アニマの器』のことを聞けと言ったのかがようやくわかった。カレルレン自身が、『アニマの器』の同調者に他ならないからだ。
「なんの用だ?」
「これが、あなたの『アニマの器』なんですね」
ヒュウガがそう言うと、カレルレンは冷たい顔を崩すこともなく答える。
「……また、カインが要らぬことを言ったか」
「『アニマの器』とはなんなのですか? 私にはそれを知る権利があります。……」
「権利か。私などに聞くより、カインに聞けばいいものを?」
「陛下がおっしゃったのです。あなたから聞けと」
ヒュウガの視線を受けて、カレルレンの紺青の瞳が笑った。
「……よかろう。
これは砕け散った心なのだ。
原初、この世には女神と男神のひとりずつがいるだけだった。二人から生まれた子供が天帝カイン…… しかし、この子が産まれると女神の心は二つに裂けた。男神の妻としての心と、子供を愛する母としての心と。母なる心はさらに十二人の子供を産んだ。世界を守り育てるための子供たち。それがガゼル法院となった。母は子供たちのためにさらにみずからの魂を割り、彼らのための力となした。……それが『アニマの器』だ」
カレルレンはこの国の支配者であり、ヒュウガはその手足となる守護天使に過ぎなかった。だが、今この瞬間に二人はただ、同じ同調者として立っていた。
その限りでヒュウガがその男に臆することはなにもなかった。
「あなたには、なにが聞こえましたか、閣下?」
「なにが、とは?」
「『アニマの器』に触れたときです」
ヒュウガにはお帰りと言った。
カレルレンは、長いこと口をつぐんでいた。ヒュウガには沈黙は苦ではなかった。ざわめきが、彼の心をずっとつつみ続けているのだから。
ふと、カレルレンはヒュウガを見る。そのまなざしには、なんともいえない感情がこびりついていた。思えば、この支配者が感情を見せるところなど生まれて初めて目にする。それが名状しがたいものであっても、感情は、感情だった。
「ごめんなさい、と彼女は言ったよ」
カレルレンはそう言って、ギア・バーラーを見つめた。
それがどういう意味なのかは、死ぬまで理解することはできないだろう。ヒュウガは、自分にささやかれる言葉の意味すらわかっていなかったのだから。
ヒュウガはエリア00をでると、自分のバーラーのもとに足を運んだ。コックピットに座ると外界と遮断されて完全に孤独になれる。この世で唯一、今のヒュウガが安らげる場所だ。
ざわめきが耳元で鳴り響いている。
――お帰り。
それは森のざわめきに似ている。この世にはない森のざわめきに。
――あなたが求めているものはここにあるのよ。
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